進化し続ける定番。KAIZOKU、TORIAEZU、そして Dandyism IPA について語ります。

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こんにちは、Yellow Monkey Brewing (YMB) 代表の駒田です。

YMBの定番ビールは、KAIZOKU、TORIAEZU、そして Dandyism IPA の3種です。1年前、ブルワリーが稼働し始めた頃からこの3種は造り続けてきました。

今日は、その3種の説明と、定番ビールに対するYMBの考え方をお伝えしたいと思います。

KAIZOKU

今から1年前、YMBが醸造免許を取得して最初に仕込んだビールが、「KAIZOKU (カイゾク)」 です。そして、今もYMBの定番ビールとして造り続けています。

”Be pirates. Be playful.” を掲げたYMBが最初のビールの名前を考えるにあたって、「KAIZOKU」以上にしっくりくるものはありませんでした。

パイレーツであるYMBが堂々と航海に漕ぎ出すべく、選んだのは王道のピルスナー。ヘッドブルワーのケンゴがビール造りを学んだニュージーランドに敬意を表し、New Zealand Pilsner を最初のビールに選びました。

味わいは、あくまで爽やか。皆さんの日々の頑張りを祝福すべく、何杯でも飲めてしまうようなスッキリとした、それでいて華やかなビールになっていると思います。

TORIAEZU

「ビールはビール酵母で発酵させる飲み物」と、一体誰が決めたのでしょう?

“Be pirates. Be playful.” を掲げるYMB は、既存の枠組みに囚われない、自由で遊び心のあるビールを造ってみようと思い立ちました。それを季節限定ビールとして出すのではなく、ブラッシュアップを重ねて定番として世に出し続けようと思ったのです。

そのために、ヘッドブルワーのケンゴは、試行錯誤を重ねました。

福島県喜多方にある「大和川酒造」さんの米糠と清酒酵母を使用し、2種類の清酒酵母を用いて発酵させた、分類不可能なビール。僕たちはこれを「Freestyle IPA」と位置付けています。

その結果生まれたのが、「TORIAEZU (トリアエズ)」です。

柑橘系アロマとほどよい苦味、スッキリとしながらも飲みごたえのあるIPA。ニュージーランド産ホップ、清酒酵母、そして米糠の相性で柑橘系アロマをブーストさせています。

このビールに名前をつけるにあたっても、想いを込めました。

飲んでみたら、とりあえず笑顔になってしまう。そんなビールを目指して、このような名前にしてみました。

だから、「とりあえず」飲んでみてください!

Dandyism IPA

あれは、2024年8月。YMB に醸造免許が交付される直前のことです。ケンゴがこんな提案をしてきました。

「ヒロキをイメージしたビールを造ろうよ!」

とても嬉しい申し出でした。だから、僕自身の好きなタイプのビールの話をしました。

「俺、フルーティーなビールが好きなんだよな〜。ヴァイツェンとか、ベルジャンホワイトとか!」

しかし、ケンゴの反応は、「いいや、ヒロキは黒」というものでした。

それはもう、断固たる響きを轟かせて。白ビールが好みだと言っても、「ヒロキは黒」説を覆すことはできそうにありません。それなら、黒が良いのでしょう。

続いて、ビール名を考えました。これに関しても、ケンゴの中には明確な答えがあるようでした。

「『ダンディズム』を入れよう」

「はい」

そんな圧倒的冗談のような会話から生まれた定番ビール。渋みや苦味とフルーティーさ、相反する要素を見事に調和させた黒ビール。

その名も、「Dandyism IPA (ダンディズムIPA)」です。

定番だからこそ変化し続ける。

これら3種の定番は、常に変化し続けています。「定番なのに変わるの?」と思われるかも知れませんが、定番だからこそ変化し続ける必要があるのです。

日本全国にいまや1,000箇所以上あると言われるクラフトビールの醸造所。当然、美味しいビールや特徴的なビールはどんどん増えていきます。その中で、変わらないということは退化するに等しいと思います。

これは、どんな業界でも同じはずです。たとえば、名作と言われたランニングシューズであっても、数年後履くと色褪せて思えることがあります。それは、ランニングシューズの平均的なレベルが日進月歩で進化しているからです。

真の名作とは、変化を恐れず、挑戦し続けるものです。

時に、「前の方が良かった」と言われることがあるかも知れません。ですが、挑戦してみなければ良し悪しは学べません。そんな試行錯誤の繰り返しの中で、その作品は「名作」としての地位を確立していきます。

僕たち YMB の定番ビールも、挑戦と試行錯誤を繰り返し、より良くしていこうと思っています。

いつか、世界的名作と呼ばれることを願いながら。

Yellow Monkey Brewing

Founder & CEO 駒田 博紀

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