横浜をクラフトビールの街へ！「Yokohamaクラフトビールアソシエーション」発足。

こんにちは、Yellow Monkey Brewing (YMB) の駒田 博紀です。

昨日11月13日、嬉しい発表がありました。YMBにとってだけではなく、横浜市のクラフトビールブルワリー全体にとって喜ばしいニュースだと思っています。

今日はそんなお話を共有させていただきます。

Yokohamaクラフトビールアソシエーション発足！

まず、キリンビール株式会社から本日発信されたプレスリリースを、下記の通り一部抜粋します。全文はこちら。

キリンビール株式会社（社長 堀口英樹）は、クラフトビールと歴史的・文化的に多くの親和性を有している横浜でクラフトビールを通じた街の魅力発信に向けた取り組みを進めるため、10月24日（金）に横浜市（市長 山中竹春）と連携協定を締結しました。

さらに、この度「クラフトビールと言えば横浜！と言われる街をつくる！」というビジョンの下、同じ志を持った横浜に拠点をおくクラフトブルワリー11社を中心に、横浜市や横浜市観光協会、横浜商工会議所、横浜ハンマーヘッドとも連携し、新たな街づくりを推進する新組織「Yokohamaクラフトビールアソシエーション（以下、アソシエーション）」を11月13日（木）に発足します。

この「Yokohamaクラフトビールアソシエーション (YCA)」の参画ブルワリー11社のうちの1社が、Yellow Monkey Brewing です。

これは、企業同士の連携や官民連携という以上の意味を持ちます。歴史上、そして文化上、とても意義深い取り組みだと思います。

なぜなら、横浜は日本のビール発祥の地と言われているからです。

1869年 (明治2年)、開国直後の横浜山手46番地に日本で最初のビール醸造所「ジャパン・ヨコハマ・ブルワリー」が開設されたことが、日本とビールの歴史の始まりです。開港以来、横浜は西洋文化の玄関口として栄え、居留する外国人が増えるにつれてビールの需要が高まり、横浜にはいくつかのビール醸造所が設立されました。その中の1つが、「スプリングバレー・ブルワリー」でした。

この「スプリングバレー・ブルワリー」の志を受け継いでいるビール会社が、皆さんもよく知るキリンビールです。そのキリンビールが展開するクラフトビールブランドが、「SPRING VALLEY BREWERY (スプリングバレーブルワリー)」なのです。

そのキリンビールとスプリングバレーブルワリーが主導して「横浜をクラフトビールの街へ！」と旗を振り、横浜市や横浜のクラフトビールブランドが同じ方向を向いて街づくりを進めていくというのは、日本のビール156年の歴史上、画期的な出来事だと僕には思えます。

「横浜をクラフトビールの街へ」にかけたケンゴの想い。

この活動の背景には、多くのクラフトビールブランドの想いがありました。たとえば、「横浜ベイブルーイング」代表・鈴木 信也さんです。

「横浜を世界一のクラフトビール・シティにしたい」

2011年からそうした目標を掲げ活動してきた彼は、世界最大のビール審査会である「ワールドビアカップ」で2025年5月に金賞を受賞し、「世界一のピルスナー」を造り上げました。これは、間違いなく「横浜を世界一のクラフトビール・シティ」にするための偉大なる一歩だったと思います。

その一方、2020年当時、横浜みなとみらい「NUMBER NINE BREWERY」のヘッドブルワーだったケンゴは、もがき苦しんでいました。コロナ禍により、ビールを造っても全く売れなかったのです。

これは横浜のクラフトビール全体の危機だと考えたケンゴは、「どうにかしないと」という一心でした。そこで、近隣のブルワリーと連携してブルワリーツアーを開催したり、ビアバイクツアーを組んだりと活動していました。ビールが売れないなら、まずは知ってもらう活動が必要だと思ったからです。

その活動の中で知り合った元横浜市職員の方と共に、ケンゴは横浜市にイベント共催案の相談を試みました。しかし、当時は全く相手にされなかったそうです。

そのときのプレゼン資料を一緒に作った仲間に、元横浜ビール広報・現横浜ファンカンパニー共同代表の横内 勇人さんがいました。横内さんは、ケンゴに「横浜は日本のビール発祥の地で、だからこそたくさんのブルワリーが集まる聖地なのだ」ということを熱く語ってくれました。

そこで、ケンゴは横内さんと一緒に「YOKOHAMA Craft Beer Marche 実行委員会」を立ち上げ、「横浜をクラフトビールの街へ！」を唱え始めました。

以来、ケンゴはその夢を追いかけ続けてきたのです。

ドアを叩き続けた結果、すべてのご縁が重なった。

時は流れ、すべての機が熟したのでしょう。

11月13日、「Yokohamaクラフトビールアソシエーション（YCA)」が発足したのでした。

キリンビール、スプリングバレーブルワリー、横浜ビール、そして横浜市から4人の登壇者が、壇上で「横浜をクラフトビールの街へ」と語りました。

その記者会見を後方から見つめるケンゴの背中を見て、僕は胸の奥が熱くなりました。

ケンゴはよくこのように語っています。

「たとえ最初は開かなくても、僕はドアを叩き続ける」

この言葉に僕は心の底から共感します。僕自身、同じような経験をしたことがあるからですが、ケンゴ自身の生き様がその言葉を体現しているからです。

そして、ドアは開きました。すべての関係者が愚直な努力を重ねた結果、素晴らしいご縁が重なったのだと思います。

このブログを読んだ皆さまが、「横浜に行ってみようかな」「横浜でビールを飲んでみようかな」と思ってくだされば、それほど嬉しいことはありません。

横浜をクラフトビールの街へ。

ビールを通じて人と人が繋がり、笑顔が広がる街へ。

それは、いまや僕自身の夢でもあります。

Yellow Monkey Brewing

Founder & CEO 駒田 博紀