こんにちは、Yellow Monkey Brewing (YMB) の駒田です。
ハッと気がつけば、もう4月になっていました。このブログも丸々1ヶ月くらい書いていなかったことになります。
実は、3月は仕事でも個人的な出来事でも、盛りだくさんでした。そのあたりのことは、別の機会にでも書いてみようと思います。このブログのタイトルは、「代表のつぶやきブログ」ですしね。好きにつぶやいちゃおうと思います。
さて、今日のブログのテーマは、本日4月4日(土) に発売となった気合いの新作「UTSUROI (移ろい)」についてです。
突然ですが、不思議なことがあります。
ビールの世界には、「German Style」「American Style」「Belgian Style」など、国名を冠したビールスタイルが数多く存在します。各国のお国柄や歴史を反映したビールがあるわけです。そうした「その土地ならでは」のビールを味わうのも、クラフトビールの楽しさだと思います。
ですが、なぜか「Japanese Style」と呼ばれるビールは存在しません。
1853年にペリーが来航、1854年に日米和親条約を締結したことにより、日本は開国しました。この開国が、日本におけるビールの歴史の始まりでもありました。
1870年にウィリアム・コープランドが横浜に設立した「スプリングバレー・ブルワリー」が、日本における商業的ビール醸造の始まりとされています。この「スプリングバレー・ブルワリー」が、後のキリンビールになるわけですね。
このように、日本におけるビールの歴史は150年以上にもなります。それなのに、現代においてもまだ「Japanese Style」と呼ばれるビールは存在しないのです。
僕にはこれが不思議で仕方ありませんでした。
ビール造りのことを、「醸造」と呼びます。醸造とは、酵母という微生物の代謝を利用して、原料を化学的・感覚的に変化させるプロセスのことを言います。
そして、この醸造とはかなり幅広い概念です。日本でも古来から醸造されてきたものがありました。日本酒、味噌、醤油、酢……いずれも僕たち日本人にとって馴染み深いですよね。
このように、日本には日本の発酵文化が根付いてきました。「発酵」に関して、日本はかなり豊かな文化を誇っているわけです。
なのに……ビールの分野で「これが Japanese Styleだ!」と言い切れるものが存在していなかったのです。
時代は移ろい続けているのに、日本らしさを真正面から表現したビールスタイルが、まだ存在しないのはなぜだろう?
僕たちはそんな素朴な疑問を持ちました。
そして、「まだないのであれば、つくればいい」と考えました。
この「UTSUROI」は、そんな素朴な疑問から生まれた、YMBが掲げる “Be pirates. Be playful.” な一杯です。
今回の仕込みにあたっては、米麹と清酒酵母を使用し、Brut (ブリュット) で仕上げました。つまり、発酵をしっかりと進め、残糖をゼロにしたということです。それによって、口当たりは驚くほどクリーン。
清酒酵母由来の吟醸香をあえて強く引き出すことで、日本酒を思わせるニュアンスとともに、熟れたメロンや洋梨のような華やかな香りが立ち上がります。
その一方で、米麹、白糠、和三盆といった副原料がもたらす旨みが折り重なり、スッキリとしながらも複雑で奥行きのある味わいを感じられる一杯です。
これが、YMBがこれから目指していく、「Japanese Style」の現時点での一つの形。和食のように、すっきりとしていながら、味わい深い。そんな仕上がりになったと思います。
ただ、UTSUROI は、まだ完成形ではありません。
日本らしいビールの可能性を探りながら、その名の通り移ろい続け、磨き上げられていくビールを目指します。
そんな一杯を、ぜひ体験してみてください!

Yellow Monkey Brewing
Founder & CEO 駒田 博紀